「すべてを切り開いたヘヴィ・ロックの王者」　

　「こんなモノは音楽ではない！」。1stアルバムがリリースされた頃のレコード評価である。そんな評論をした人物は、まさか、その後世界有数のバンドになるとは思っていなかっただろう。
そう、メタリカは当時の音楽業界を、そのアグレッシブな音でブチ破ってきたのである。1stアルバムのジャケに書かれている「血染めの鉄槌」で、、、。
　メタリカがスタートしたのは1981年10月、LAのノーウォークである。結成時のメンバーは
☆ジェイムス・ヘットフィールド(vo)
☆ロイド・グラント(g)
☆デイヴ・ムステイン(g)
☆ロン・マクガバニー(b)
☆ラーズ・ウルリッヒ(ds)
の５人である。バンドとしての方向性を固める為に、すぐさまデモ・テープを制作。その音を聴いた「The New Heavy Metal」誌の編集長、ブライアン・スラゲル（現在はメタル・ブレイド・レーベル社長）に認められ、彼が企画してシリーズ化していたコンピレーションアルバム「METAL MASSACRE」に「Hit The Lights」が収録された。
　これがキッカケとなり'82年２月、LAに来ていたサクソンの前座として起用された。その後、定期的にLAのクラブに出演するかたわら、次のデモ・テープを制作。「No Life 'Till Leather」というタイトルである。（この時にはギターのロイドは脱退している）
　メタリカはここで、過去に例のないことを実行した。それは、このデモ・テープをファンクラブを通じて世界中のメタル同人誌に送らせたのだ。これにより、世界中のアングラシーンの連中を味方にしたのである。
　そして'82年11月にメンバーチェンジ。ロンとデイヴを解雇。替わりに元エクソダスのカーク・ハメット(g)、元トラウマのクリフ・バートン(b)を加入させるのである。（デイヴはその後、メガデスを結成。こちらも世界へとはばたくのである）
　それでは、彼らの「世界制覇」までの軌跡をアルバムごとに追ってみよう。(FIXX)

DISCOGRAPHY (オレンジのタイトルには解説があります)

☆1983年　KILL'EM ALL（キル・エム・オール）

☆1984年　RIDE THE LIGHTNING（ライド・ザ・ライトニング）

☆1986年　MASTER OF PUPPETS（メタル・マスター）

☆1987年　THE $5.98 EP:GARAGE DAYS RE-REVISITED（メタル・ガレージ）

☆1988年　...AND JUSTICE FOR ALL（メタル・ジャスティス）

☆1991年　METALLICA（メタリカ）

☆1993年　LIVE SHIT:BINGE&PURGE（ライヴ・シット！〜ビンジ＆パージ）

☆1996年　LORD（ロード）

☆1997年　RELORD（リロード）

☆1998年　GARAGE INC.（ガレージInc.）

☆1999年　S＆M（S&M〜シンフォニー＆メタリカ）