MEMBER
Tom Keifer - Vocals, Lead Guitar, Dobro, Mandolin, Mandocello, Lap Steel & Piano
Eric Brittingham - Bass
Jeff Labar - Side Guitar
Fred Coury - Drums, Percussion & Background Vocals
http://www.cinderella.net/
http://www.tomkeifer.com/
DISCOGRAPHY
1986 Night Songs
1988 Long Cold Winter
1990 Tales from The Gypsy Road VHS
1990 Heartbreak Station
1991 The Making Of Heartbreak Station VHS
1991 Live Train To Heartbreak Station
1994 Still Climbing
1997 Once Upon A... ベスト
1999 Live at the Keyclub 再結成ライブ
2005 Rocked, Wired & Bluesed: Greatest Hits
2005 Rocked, Wired & Bluesed: Greatest Video Hits 上記DVD盤
BIOGRAPHY
83年、アメリカはフィラデルフィアにて結成。リーダートム・キーファーのもと、彼の才能を認め尊敬する3人のミュージシャンが集ったトムのワンマンバンドであると言い切っても差し支えないだろう。実際、ソングライティングの殆ど全てをトムが担当している。
フィラデルフィアのクラブを訪れていたジョン・ボン・ジョヴィによって発掘され、同じレーベルに所属した「弟分」としての触れ込みで有名。
PoisonやLOUDNESS、デイヴ・リー・ロスの前座を経てBon Joviとの大規模な全米ツアーをスタートさせ、1986年にはデビューアルバム「Night Songs」を発表。トム自身「Heavy MetalとRock'n Rollの中間的作品」と語るように、この時点ではヴィジュアル共に典型的なLAメタルを演奏していたが、曲の良さはデビュー作とは思えないほど申し分なく、ビルボード3位の全米で300万枚を超えるセールスを記録した。ちなみにこのアルバムにはバックコーラスにジョン・ボン・ジョヴィが参加、"Somebody Save Me"のPVではジョンに加えリッチー・サンボラもゲスト出演している。また、87年には来日し公演を行う傍ら、当時の日本の音楽番組にもいくつか出演。
バンドは勢いに乗って2ndアルバムのレコーディングを開始するが、予想以上に完成に手間取りJudas Priestとの英国ツアーをキャンセル。
スタジオに篭りきりになって88年、ようやく完成させたアルバムの名前は「Long Cold Winter」。このアルバムによって、のちに大きく傾倒していくことになるトムのブルース趣味が明らかに。レコード会社からはハードロック寄りのアプローチをするよう要請されていたようで、HRな曲ともろブルースな曲が混在するこのアルバムは、「中途半端」という印象を抱く人もいるかもしれないが、個人的にはギリギリ「HR/HMバンド」として楽しめる彼らの最高傑作だと思う。(いや、やっぱり3rdかなぁ(^^;
また、ドラマー、フレッド・コウリーが一時的にGuns N' Rosesのヘルプに行っていた関係で(おそらくこの作品では叩いていないはず)、何と代わりに、渡り鳥コージー・パウエルが参加。彼にしては大人しい、しかしアルバムの空気によくあったプレイを聴かせてくれる。
この2ndアルバムもヒットを記録し、2年のブランクを経て発表されたのが「Heartbreak Station」(1990年)。
もはやHR/HMとは言えないブルースへの傾倒ぶり、とことんトムのルーツに迫ったこのアルバムは、ロックファンには地味過ぎて物足りない部分もあるが、曲の良さはもう折り紙つき。「HR/HM」ではなく、「アメリカンロック」の代表作といっても過言ではない素晴らしい名盤。ほんと、トム・キーファーは天才ですよ。その天才ぶりにほれ込んでか、このアルバムにも元Led Zeppelinのジョン・ポール・ジョーンズとUriah Heepのケン・ヘンズレー、2人の超大物がゲスト参加。
前者はストリングス・アレンジで、後者は一聴して分かるあのオルガンを数曲にて弾いている。
しかしこの作品を最後にドラマーのフレッド・コウリーが脱退、バンドは後任を見つけることが出来ないまま新作のレコーディングを開始する。
94年、結局ドラムはセッションミュージシャンにまかせて発表されたのが「Still Climbing」。前作のあからさまなブルース趣味は少々ひっこみ、路線としては「Long Cold Winter」に近いもの。しかし出来は良くも悪くも「佳作」、過去の素晴らしすぎる名盤と比べると見劣りのする内容ではあった。(過去と比べるからこその評価であって、レベルはやはり高いですよ。)
94年当時、グランジブームに沸くロック界にあってこの作品は話題にも上らず、結果95年に彼らは解散することとなる。
その後はお決まりのように再結成、98年のライブ録音を収録した「Live at the Keyclub」を発表するものの以降音沙汰は無く…
そんな折、2005年になってベストアルバム&クリップ集のリリースが伝えられた。そしてバンドも、今年の夏にRatt、Quiet Riot、Firehouseらと共に所謂「LAメタル懐メロツアー」を開始する模様(^^;
何にせよ、Cinderellaが活動を続けてくれていることは素直に喜びたい。クリップ集も輸入盤がやたらお買い得ですし。
しかしそろそろ、新譜出してくれてもいいんじゃないかなぁ…
おまけ
ファンの間ではある意味伝説となっている、87年「夜のヒットスタジオ」出演時の模様をちょっぴり紹介。
「やってまいりましたギンギンのパンクロック(?)、シンデレラ4人組の登場です!」と古館伊知郎が吼え、Cinderella変な所から登場。
トムが古館と、腕がブチ切れそうなほど激しい握手をしたのち花束を。トム、一際デカく見えるのは気のせいか。
「4名様こちらでございます、どうぞどうぞどうぞどうぞお越しくださいませどうぞどうぞ」と、異常なほど腰の低い古館の案内で別スタジオへ。
というわけで第4スタジオに移動、Cinderellaについて軽く紹介。Bon Joviの話題を振られ何故かあからさまに不機嫌なトム。
「えー、ギターのジェフは日系2世と言うことでですね!何と、日本のおばあちゃんとお母さんが応援に駆けつけてくれました!」
いかん、笑っちゃいけないのは分かっているのに。おばあちゃん、ライブにも行ったそうで。どんな気分だったんでしょう。
そんなこんなで演奏の方に突入。古館「市川染ノ助染太郎もマッツァオのギター回し!こちらにもご注目ください」
1stアルバムより"Somebody Save Me"。どうもクチパク&当てフリっぽいなぁ。右から2枚目、分かりにくいけどギター回しです。
ま、何と言うか、非常に80年代の空気を味わえる面白い映像でした。