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70年代ポップ・ロックを代表するメロディ・メーカー
1949年、米オハイオ州生まれ。本名エリック・ハワード・カルメン。 75年ソロとなったエリックは、あの不滅の名曲「オール・バイ・マイセルフ」でデビューし、いきなり大成功をおさめた。つづいて76年にも「恋にノータッチ」を大ヒットさせ、人気を不動のものにした。それから80年までの間、数々のヒットを生み出すが、レコード会社と出版社との間でトラブルを起こし、裁判にまで発展する事件となる。 ディスコグラフィー ●ラズベリーズ |
Raspberries Capitol/EMI |
Fresh Capitol/EMI |
Side 3 Capitol/EMI |
Starting Over Capitol/EMI |
●ソロ 1975年 ERIC CARMEN(サンライズ)*名曲「オール・バイ・マイセルフ」のロング・ヴァージョンが入っている永遠の名盤。 1977年 BOATS AGAINST THE CURRENT(愛をくれたあの娘)*ほぼ前作のサウンドを継承した内容 1978年 CHANGE OF HEART(チェンジ・オブ・ハート)*格段に音のスケールが大きくなり、プロデューサーとしての成長ぶりも顕著 1980年 TONIGHT YOU'RE MINE(トゥナイト・ユー・アー・マイン)*ゲストにジェフ・ポーカロやカーマイン・アピスを迎えた力作 1984年 ERIC CARMEN(エリック・カルメン)*75年のものとは英題は同じだが別物。フット・ルースのサントラに漏れた曲も収録 1988年 THE BEST OF ERIC CARMEN *大ヒット曲「ハングリー・アイズ」を含むベスト盤 1997年 THE DEFINITIVE COLLECTION *アメリカで発売されているベスト 1998年 WINTER DREAM(夢の面影)*英・米では「I Was Born To Love You」というタイトルで2年後にリリース。ジャケ写も違う |
Eric Carmen Arista |
Boats Against The Current Arista |
Change Of Heart Arista |
Tonight You're Mine Arista |
I Was Born To Love You USA盤Pyramid |
日本で手に入るアルバムは、ラズベリーズのベスト盤とソロ第1作目の「エリック・カルメン」、88年の「ベスト・オブ・エリック・カルメン」、そして98年発売の最新作「夢の面影」のみだったが、最近になってArista時代のものはCD化され、大手のお店で手に入る。 サウンド傾向など エリック・カルメンはよくポップス・シンガーと思われがちだが、アルバム全体を聞いてみると、正真正銘のロック・アーチストだということが分かる。 |
SIDE-A 1. 噂の女 SIDE-B 1.感傷の終わり |
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なぜこんなに時間がかかったかというと、レコード会社との間でトラブルを起こし、すっかりやる気をなくしていたかららしい。
しかし、その休養が充電期間となり、その間に素晴らしい曲をたくさん作り上げていたのだ。 はっきり言って、このアルバムはあまり売れなかった。 だが、彼の作品の中でも一番バランスのとれた名盤で、個人的に彼のアルバムとしては最高傑作だとも思っているのだが・・・。 映画フット・ルース用に書き上げ、使わなかった曲も何曲か入っているというが、全体的に陽気なアメリカン・ポップとじっくり聞かせるバラードが交互に入っていて、実に聞きやすい。おそらくここに、フット・ルース〜愛のテーマ“パラダイス”を入れていれば、もっとヒットしていたのだろうが、あえてそれをしなかったことで、全体としてのまとまりが増している。 こんな素晴らしいアルバムは一刻も早く日本盤で再リリースしてもらいたいものである。 |