神話と伝説: 第二章
Mythes Et Legendes: 2
マグマ
MAGMA

2006年 Seventh
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〜New Disc Revueより転載
昨年5月にフランスで行われた、結成35周年記念のライヴを収めたDVD。全4集予定の第2集が発売になった(輸入盤)。先に発売された第1集も見送っているので当初コレも買うつもりではなかったのだが、曲目リストの中に「De Futura」の文字が見えたのでつい買ってしまった……。
クリスチャン・ヴァンデにしてもヤニック・トップにしてもその動く姿を拝むのはこれが初めてなので、既に御存知の向きからは「ナニを今更」という声が聞こえてきそうだが、本作は衝撃のDVDである。いや、衝撃的なのはMAGMAの存在そのものか。
一体この音楽集団の集中力というものは、何処から来るのだろうか。本作に納められている「WURDAH ITAH」と「MEKANIK DESTRUKTIW KOMMANDOH」は、何れも40分を超える大作である。それを間断なく演奏し続け、ほぼ全員が客席を向いてメンバー間のアイコンタクトも無しで、転調、テンポのアップダウン、コーラスとのバトル……等、全てをやってのける。その姿は既にミュージシャンとしてのそれではなく、闘う修行僧達と云った方がいいだろう。それもトラピスト派やヴェネディクト派の様にビールやワイン作りに砕身していた人達ではなく、「ダ・ヴィンチ・コード」に出て来るオプス・デイに近い。異様でさえある。ドラムセットと対峙するクリスチャン・ヴァンデに至っては鬼気迫るなどというものではなく、正に鬼と化している。自分のリズムについて来られない者がこの中にいるなんて事は微塵も考えず、ただひたすら己が太鼓で驀進する。
おそらく、「曲を覚える」とかいうレベルでは為し得ない演奏である。所謂「身体で覚える」事が実践出来なければ、MAGMAでは生きて行かれないのではないか。この事は楽器組はもとより、コーラス部隊に強く感じる。ステラ ・ヴァンデ(クリスチャンのお内儀)を筆頭に、ヒミコ、アントワーヌ等の集中力たるや凄まじいものがある。因みにヒミコとアントワーヌの2人はMAGMAでベース奏者として活躍したベルナール・パガノッティの子供達で(奥方は日本人)、アントワーヌは先頃リシャール・ピナスと共にドラマーとして来日している。
そして一番のハイライトは、後半から登場するヤニック・トップによる「De Futura」だろう。曲中テンポアップして行く最大の見せ場でのクリスチャン&ヤニックは、生き物としての限界に挑んでいるとしか思えない。映像で見る限りあまり大きな小屋だとは思えないが、この限られた空間の中で一体ナニを構築しようとしているのか。……魂を揺さぶられる瞬間である。
このヤニックがソロを取っている時のクリスチャンの目が、また凄い。仲間であるメンバーを見る目ではなく、眼光鋭く、パートも違うのに「ヤツから何かを盗み取ってやる」といった風情なのだ。恐ろしいくらいのものだ。
今月中には国内盤がリリースされるそうなので、買うのならソチラの方がイイかも知れない。ナンでもロング・インタビューがライナーに掲載されるとか……。(買うのをはやまったかも知れない/鷹&虎) 2006.12
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