Rock Princess


THE CARS(邦題:錯乱のドライブ)



(1978年発売)(国内盤CD:20P2-2340)



1,Good Times Roll(米41位)
2,My Best Friend's Girl(米35位)
3,Just What I Needed(米27位)
4,I'm In Touch With Your World
5,Don't Cha Stop
6,You're All I've Got Tonight
7,Bye Bye Love
8,Moving In Stereo
9,All Mixed Up


 1978年の2月、ロンドンのAIRスタジオにて、ロイ・トーマス・ベイカー(クイーンで著名)のプロデュースにてレコーディングされた記念すべきデビューアルバム。
 当時パンクよりといわれたのですが、今聞くと「?」という感じもしますが、時代も変わっている訳です。とにかくメロディーの良さに惹かれます。トップからの3曲は、彼らのベストを製作する時には外せません。(8)は映画「初体験リッジモンドハイ」のサントラにも収録されました。(映画では主人公の男がフィービー・ケイツの裸を妄想しながらオ○ニーする場面で使用されていた、、、(-_-)
 (2)のイントロは、その後ジョン・フォガティ(元CCR)のソロで、まんまパクられてしまいました。(爆)
 このアルバム、じわじわと売れ続け(デビューアルバムがこういう売れ方すると、安泰確定みたいな傾向あるな)結果的にベストセラーとなります。全米チャート最高位18位。実に138週もチャートインしていました。(トリプル・プラチナム)ローリング・ストーン誌でもリーダーズ・ポールに輝きました。
 ところで、日本盤はアーティスト名が「カーズ登場」になっていて、今だにそのまま。いいかげん、戻して下さいな。(FIXX)


CANDY-O(キャンディ・オーに捧ぐ)



(1979年発売)(国内盤CD:20P2-2341)



1,Let's Go(米14位)
2,Since I Held You
3,It's All I Can Do(米41位)
4,Double Life
5,Shoo Be Doo
6,Candy-O
7,Nightspots
8,You Can't Hold On Too Long
9,Lust For Kicks
10,Got A Lot On My Head
11,Dangerous Type


 前作が受けに受けて、ついにはグラミー賞新人部門にまでノミネートされるまでになって、期待を受けながらのセカンドアルバム。今回もプロデュースはロイが担当。
 (1)は初のベスト20入りとなります。ひじょうにのりがよい曲で、わしが5年前にグアムに行った時にバスのラジオからこの曲が流れたとたん、運転手がリズムに合わせてロータリーをぐるぐる回ってました。(をいをい)
 全体的に少々ハードな音作りになっています。ただギターによるハードな音とは違い、シンセサイザーによる「脳内革命」(よく解らん)というか、なんか聞き手にトリップ感を与えるような感じです。この中では(4)がわしのお気に入りです。なんか、のんびりした感じがよいのですよ。
 当時中学生だったわしには、このアルバムのジャケットはヨダレものでしたな。(うははは)彼らには常に「車と女」のイメージが強いです。
 (6)は、かなりパンク色の強い曲です。イントロがかっこええっすよ。結局このアルバムは全米3位の大ヒット。またもやプラチナアルバムに輝きます。(FIXX)


PANORAMA(邦題:パノラマ)



(1980年発売)(国内盤CD:20P2-2342)



1,Panorama
2,Touch And Go(全米37位)
3,Gimme Some Slack
4,Don't Tell Me No
5,Getting Through
6,Misfit Kid
7,Down Boys
8,You Wear Those Eyes
9,Running To You
10,Up And Down


 1980年発売の彼らの3rdアルバム。今回もロイが手がけています。ただし、かなりプログレッシブな香りを漂わせる作りになっています。発売当時は音楽評論家・マスコミに”前作ほど売れない”と言われましたが、結局全米5位の大ヒット。またまたプラチナアルバムです。
 のっけからの(1)がすでに妙なメロディ。(2)がこのアルバムではポップなものの、やはり不思議なひねり在り。実はわしは、このアルバムからカーズを聴き始めたのですが、「ん〜?これが、今アメリカでポップなの?」と疑問に思っあことがありました。 ところが不思議な事に現在聴くと、中々のポップチューン満載に感じるから不思議。彼らは先をいっていたのでしょうか?実に興味深いことです。個人的には(3)が一番好きです。
 アルバムジャケットも”アート”を意識したのでしょうか?女の人ではなく、チェッカーフラッグがあしらわれているデザインとなっています。全体的な雰囲気としては、少々暗めとなっております。(現在のオルタナほどでは無いにせよ)(FIXX)


SHAKE IT UP(邦題:シェイク・イット・アップ)



(1981年発売)(国内盤CD:20P2-2343)



1,Since You're Gone(全米41位)
2,Shake It Up(全米4位)
3,I'm Not The One
4,Victim Of Love
5,Cruiser
6,A Dream Away
7,This Could Be Love
8,Think It Over
9,Maybe Baby


 これまで同様、ロイのプロデュース。しかし、これがロイとの最後のコラポレートになります。前作でのアバンギャルドなアプローチから「もっと複雑になるのでは?」と不安もありましたが、一転してポップメロディーが満載!(2)も初の全米トップ10入りをはたします。
 このアルバムは自分達のスタジオ「シンクロサウンド」にてレコーディングされております。とにかく「かっこいいポップな」曲が目白押し!(1)(2)(3)(5)(8)等、目を見張る物があります。これまで、比較的大人しめの演奏だったエリオットが、今回頑張っています。
 このアルバム、全米9位のヒット!またまたまたプラチナアルバムとなりアメリカの誇るバンドにまで成り上がりました。(FIXX)


HERTBEAT CITY(邦題:ハートビート・シティ)



(1984年発売)(国内盤CD:20P2-2429)



1,Hello Again(全米20位)
2,Looking For Love
3,Magic(全米12位)
4,Drive(全米3位)
5,Stranger Eyes
6,You Might Think(全米7位)
7,It's Not The Night
8,Why Can't I Have You(全米33位)
9,I Refuse
10,Heartbeat City


 彼らが世間を「あっ!!」と言わした5thアルバム。まず、これまでずっと彼らをプロデュースしていたロイに代わり、ロバート・ジョン”マット”ランジに交代。(AC/DC、フォリナー、この後デフ・レパード、ブライアン・アダムスを手がける)エリオット曰く「彼(ロバート)はリン・ドラムの音が100分の1秒遅れても文句を言う男で、本当に凝り性なんだ」
 ざっと聞き流すと適当にシンセでプログラムされてるんじゃないのか?と思えるサウンドも恐ろしいくらいに作り込まれた音になっています。日本盤のタスキに「これほど完ぺきなサウンドがありえるだろうか?」と書いてありましたが、まさにそのとうり。メンバー全員がシンセを操作しての力作だったのです。(ただし、デイヴィッドのみドラムのレコーディングは少しで、後はシンセによる物だった為、ブーブー言っていたらしい。爆)
 その上、どれもがシングルとしてヒット出来る様なクオリティの高さ!都合5枚のシングルヒットが誕生しました。ここ日本でも彼らの知名度が一気にアップ!!また、それぞれの曲のビデオクリップもアイデア満載で、この辺りからビデオクリップがおもしろくなってきたような気がします。MTV年間最優秀ビデオクリップ部門でもM・ジャクソンの「スリラー」を差し置いて、見事に授賞。アルバムも全米3位ながら600万枚の大大大ヒット!! また「R&R」でも1年間ベスト3に入りっぱなしという状態。勿論年間チャートぶっちぎりの1位。また(1)のビデオクリップは、かのアンディ・ウォーホールが手がけました。(かなりスケベなビデオだったが、、、、)
 本当に、この年は彼らと、このアルバムで涌いた1年でもありました。因みにわしは、アルバム聴き過ぎて生まれて初めて予備の為にもう1枚購入したのでした。
 しかし、これが彼らの最大ピークであるとは、想像も付かなかったのです、、、、、、、。(FIXX)


THE CARS GREATEST HITS(邦題:グレイテスト・ヒッツ)



(1985年発売)(国内盤CD:18P2-3131)



1,Just What I Needed
2,Since You're Gone
3,You Might Think
4,Good Times Roll
5,Touch And Go
6,Drive
7,Tonight She Comes(全米7位)
8,My Best Friend's Girl
9,Heartbeat City
10,Let's Go
11,I'm Not The One(全米32位)
12,Magic
13,Shake It Up


 彼らにとって初のベストアルバム。唯一の新曲(7)がシングルとしてヒットしています。また(11)は「SHAKE IT UP」に収録されていた人気のあった曲で、このベストアルバムにてシングルとしてリリースされ、スマッシュヒットしています。シングルとして出ていないのは(9)のみ。これは日本でも人気の高い一曲でもあります。やはり、こうやって聴いてみると「HEARTBEAT CITY」からの3曲が目立ってしまいます。これが、わし自身いやな予感を感じさせたのですが、、、。
 このアルバムも前作の余波を受けてか大ヒット。全米12位までいきプラチナアルバムとなります。(FIXX)


DOOR TO DOOR(邦題:ドア・トゥ・ドア)



(1987年発売)(国内盤CD:18P2-2687)



1,Leave Or Stay
2,You Are The Girl(全米17位)
3,Double Trouble
4,Fine Line
5,Everything You Say
6,Ta Ta Wayo Wayo
7,Strap Me In(全米85位)
8,Coming Up You(全米74位)
9,Wound Up On You
10,Go Away
11,Door To Door


 彼らの6thアルバムにしてラスト。今回はリックのプロデュースにて制作されています。
 今回彼らが目指したものは「テクノロジーに頼らないサウンド」。前作での異状とも思えるスタジオ作業を繰り返したくなかったのでしょう。(2)は初めてアコースティックを前面に打ち出したストレートなポップソングです。(4)は情緒あふれるバラード。(1)(6)は1977年にすでにデモとして完成していた曲です。
 全体的にみて、決して過去のアルバムと比べて遜色のない出来です。しかし、前作「HEARTBEAT CITY」での成功という壁を越える事が出来なかったのです。それは、今作が”失敗作”というのではなく、前作の出来とそれを期待していた周囲に迎合しなかったということではないでしょうか?実際、アルバムのチャートアクションは全米26位。初めてベスト20に食い込めませんでした。(プラチナアルバムは獲得)
 この後敢行されたツアーでも会場が人で埋まることはなかったと聞いています。(それでも、過去最高にリラックスしたよいライブではありました)このツアーの後、すぐレコーディングに取り掛かるか、休養するかをバンドとして話し合うのですが、リックの提案により「解散」を選択するのです。「僕らに出来たのは、彼(リック)がいなくなってもバンドを続けていけるかどうかを判断することだけだった。でも、そんなことは1分も経たずに結論がでたよ。」(デイヴィッド談)
 かくして、その瞬間瞬間を華麗に走ってきた「車達」はそれぞれのガレージに止まるのです。
 本作のラストで聞かれるドアを閉める音が、そのことを暗示しているかのように。
 しかし、1995年あたりで非公式ながらライブを数回行ってもいるようです。今はエンジンを調整しつつ、その機会を伺っているのでしょうか?いつか、また走りだす為に、、、。
 その後リックは「ウィーザー」等のプロデュース業で有名になりました。ベンはバンドを結成。ボストン周辺でオリジナルとカーズの曲をライブで披露。エリオットはソロとして活躍。デイヴィッドは音楽から離れ、中古車販売をしているとの噂。グレッグは最近「倉木まい」のレコーディングにクレジットされています。(FIXX)



JUST WHAT I NEEDED(邦題:カーズ・アンソロジー)



(1995年発売)(国内盤CD:WPCR620〜1)



DISC ONE
1,Just What I Needed
2,My Best Friend's Girl
3,Good Times Roll
4,You're All I've Got Tonight
5,Don't Cha Stop
6,Moving In Stereo
7,Take Me Now
8,Cool Fool
9,Let's Go
10,Candy-O
11,Dangerous Type
12,Double Life
13,Got A Lot On My Head
14,It's All I Can Do
15,Nightspots(Early Version)
16,Slipaway
17,That's It
18,Panorama
19,Gimme Some Slack
20,Don't Go To Pieces
DISC TWO
1,Touch And Go
2,Don't Tell Me No
3,Shake It Up
4,Since You're Gone
5,I'm Not The One
6,Cruiser
7,The Little Black Egg
8,Funtime
9,You Might Think
10,Drive
11,Magic
12,Hello Again
13,Why Can't I Have You
14,Breakaway
15,Tonight She Comes
16,You Are The Girl
17,Strap Me In
18,Door To Door
19,Leave Or Stay(1977 Demo Version)
20,Tata Wayo Wayo(1977 Demo Version)


 1995年に発売されたCD2枚組の未発表曲を含む、彼らの現在での正式な最新マテリアル。
 DISC ONE[7][8]は1977年のセッション時のデモ。とくに[8]はカーズの楽曲でも唯一オケイセックとイーストンの共同作曲によるナンバー。またDISC TWO[19][20]は「ドア・トゥ・ドア」に収録されたオリジナルヴァージョン。かなり、パンク色を感じさせるものです。
 シングルヒット曲は押さえてあるし、アルバムでも人気のあった曲もほぼ網羅されているので、これからカーズを知りたいという人には、うってつけのアルバムでしょう。(FIXX)


#チャート順位ご協力:シリーさん





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