THE BEACH BOYS ビーチ・ボーイズ


1961年アメリカ、南カリフォルニアで結成。ブライアン、カール、デニスのウィルソン3兄弟を中心にしたファミリー・バンドで、当時流行し始めた、リヴァプール・サウンドに対抗できる唯一のアメリカを代表するバンドだった。サーフィン・ミュージックと言われる彼らのサウンドは、ソリッドなロックンロールのギター・スタイルとファルセットのコーラスをミックスしたもので、60年代初頭にヒットを連発した。オリジナル・メンバーは、
Brian Wilson ブライアン・ウィルソン/ヴォーカル、キーボード
Carl Wilson カール・ウィルソン
/ヴォーカル、ギター
Dennis Wilson デニス・ウィルソン
/ヴォーカル、ドラムス
Mike Love マイク・ラヴ
/リード・ヴォーカル
Al Jardine アル・ジャーディン
/リズム・ギター、ヴォーカル

初めて全米チャートのトップ10に輝いたのは1963年の「サーフィンU.S.A」で、今も彼らの代表曲としてお馴染みだ。ちなみに、全米初No.1シングルは64年発表の「アイ・ゲット・アラウンド」、初No.1アルバムは同年発売のライブ・アルバム「ビーチ・ボーイズ・コンサート」だ。
しかし、60年代半ばになると、あまりの過密スケジュールと、ドラッグにより精神的に異常をきたしたブライアンは、しだいに内的世界に閉じこもり、それまでの明るく陽気なビーチ・ボーイズとは、明らかに違うサウンドを作り出したのだった。この頃の代表作として、ブライアンが1人、スタジオにこもりきりで作ったと言われる66年リリースのアルバム「ペット・サウンズ」がある。マニアの間では、このアルバムこそビーチ・ボ−イズ名盤だとして、今も尚絶大な人気を誇っている。また、この時期出したシングル「グッド・ヴァイブレーション」も従来のビーチ・ボーイサウンドとはまったく違うにも関わらず、全米1位に輝き、後にトッド・ラングレンがカヴァーするなど、もう1つの代表曲として有名だ。
これ以降、ブライアンの精神状態はさらに悪化し、バンド自体も低迷して行くが、70年代半ば頃にはブライアンも復帰し、再び精力的に活動を始めた。
ところが、レコード会社の強力なバックアップやブライアンの完全復調にも関わらず、、アルバムは鳴かず飛ばずで(この間、83年にデニスが酒に酔い水死するという不幸などもあった)、88年ついにブライアンはソロ・アルバムの製作にとりかかる。ビーチボーイズ自体は、皮肉にもブライアン抜きで録音された、映画「カクテル」のサントラ「ココモ」が88年全米1位シングルとなり、再び息を吹き返したのだった。
それ以降、ソロになったブライアンと他のメンバーの“2つのビーチ・ボーイズ”に分かれたまま、今も活動中。(HINE)
2000.1




Surfin' Safari
Capital/東芝EMI

Surfin' USA
Capital/東芝EMI

Surfer Girl
Capital/東芝EMI

Little Deuce Coupe
Capital/東芝EMI

Shut Down Vol.2
Capital/東芝EMI

Beach Boys Concert
Capital/東芝EMI

Beach Boys Today!
Capital/東芝EMI

主なディスコ・グラフィー

1962年 SURFIN' SAFARI(サーフィン・サファリ)*元祖サーフィン・ミュージックを創り上げた名盤
1963年 SURFIN' USA(サーフィンU.S.A.)
*ご存じのタイトル曲は彼らの代表曲
1963年 SURFER GIRL(サーファー・ガール)*バラード・ナンバーを中心に構成したアルバム
1963年 LITTLE DEUCE COUPE(リトル・デュース・クーペ)*ホット・ロッド・ミュージックへテーマを移行した
1964年 SHUT DOWN VOL.2(シャット・ダウンVol.2)*ホット・ロッド・ミュージック時代の最高傑作
1964年 ALL SUMMER LONG(オール・サマー・ロング)*初の全米No.1ソング「アイ・ゲット・アラウンド」収録
1964年 THE BEACH BOYS' CHRISTMAS ALBUM(ザ・ビーチ・ボーイズ・クリスマス・パーティー!)
1964年 BEACH BOYS CONCERT(ビーチ・ボーイズ・コンサート)
*初の全米No.1アルバム
1965年 BEACH BOYS TODAY!(ビーチ・ボーイズ・トゥデイ)
1965年 SUMMER DAYS AND SUMMER NIGHTS!!(サマー・デイズ)
*2枚目の全米No.1ソング「ヘルプ・ミー・ロンダ」収録
1966年 PET SOUNDS(ペット・サウンズ)*ファンの間では彼らの最高傑作の呼び声が高い名作
1967年 SMILY SMILE(スマイリー・スマイル)*レコード会社とのトラブルで発売中止になった「スマイル」から派生したアルバム
1967年 WILD HONEY(ワイルド・ハニー)
1968年 FRIENDS(フレンズ)
1969年 20/20(20/20)
1970年 SUNFLOWER(サンフラワー)
(廃盤)
1971年 SURF'S UP(サーフズ・アップ)(廃盤)
1972年 CARL & THE PASSIONS-SO TOUGH(カールとパッションズ)(廃盤)
1973年 HOLLAND(オランダ)(廃盤)
1974年 ENDLESS SUMMER(終わりなき夏)
*全米No.1に輝いたキャピトル時代のベスト盤
1976年 15 BIG ONES(偉大なる15年)*オールディズのカヴァー・ナンバーを取り上げたアルバム(廃盤)
1977年 THE BEACH BOYS LOVE YOU(ビーチ・ボーイズ・ラヴ・ユー)(廃盤)
1978年 M.I.U. ALBUM(M.I.U.アルバム)(廃盤)
1979年 L.A./LIGHT ALBUM(L.A./ライト・アルバム)(廃盤)
1980年 KEEPIN' THE SUMMER ALIVE(キーピン・ザ・サマー)(廃盤)
1985年 THE BEACH BOYS(ザ・ビーチ・ボーイズ)*デニス他界の衝撃から立ち直って、久々にリリースしたアルバム(廃盤)
1989年 STILL CRUSIN'(スティル・クルージン)*22年ぶりのNo.1ヒット「ココモ」収録
1992年 SUMMER IN PARADISE(サマー・イン・パラダイス)
1996年 STARS AND STRIPS VOL.1(スター・アンド・ストリップス Vol.1)



Summer Days and Summer Nights!!
Capital/東芝EMI

Pet Sounds
Capital/東芝EMI

Smily Smile
Capital/東芝EMI

Holland
Caribou/ソニー

15 Big Ones
Caribou/ソニー

The Beach Boys
Caribou/ソニー

Still Crusin'
Capital/東芝EMI