もともとアメリカの音楽であったブルースやジャズは本国ではファンクやR&Bへと発展したが、
イギリスではロックンロールとこれらを結びつけて独自のロック・サウンドを創り上げた。
特にギターの神様と呼ばれた大スター、エリック・クラプトンの出現によって、ブルース・ロックの大ブームが巻き起こり、
後に続くハード・ロック・アーチスト達に多大な影響を与た。
一方、ジャズも早くからプログレ系ミュージシャン達によってロックとの融合が模索されたが、
そのほとんどは、ジャズ的なインプロヴィゼイション(即興演奏)を電子楽器で行うジャズ・ロックというものであった。
ところが、70年代半ばになるとジェフ・ベック(g)やスティーリーダンがロック・ビートのままジャズ風のフレーズを取り入れたり、
バック・ミュージシャンにジャズ界のプレイヤーを起用したりして、ジャズとロックの融合を成功させた。
当時はクロスオーヴァー・サウンドとして持てはやされたが、そのうちにそこへ参加していたジャズ・ミュージシャン達に取って代わられ、
フュージョンという別ジャンルとして発展していった。



■ブルース・ロックの名盤

エリック・クラプトン・ライブ/エリック・クラプトン
E.C.WAS HERE/ERIC CLAPTON

1975年 RSO/Polydor/ポリドール



ライブ・イン・アイルランド/ロリー・ギャラガー
IRISH TOUR'74/RORY GALLAGHER

1974年 Polydor/アルファ



サード・アルバム/ロイ・ブキャナン
THAT'S WHAT I AM HERE FOR/ROY BUCHANAN

1974年 Polydor/ポリドール



■ジャズ・クロス・オーヴァーの名盤

ジェフ・ベック・グループ/ジェフ・ベック・グループ
JEFF BECK GROUP/JEFF BECK GROUP

1972年 CBS/EpicSony



幻想の摩天楼/スティーリー・ダン
THE ROYAL SCAM/STEELY DAN

1976年 MCA/MCA