ARPIA アーピア




ALBUM GUIDE

テッラマーレ
Terramare

アーピア
Arpia




2006年 Lizard/Andromeda

〜New Disc Revueより転載

ココに書こうとしておいてこう云うのもナンだが、私はこのイタリアのバンドについて何も知らない。その音はおろか、名前すらも聞くのは初めてだ。唯一の情報は本作が彼等の3rd.アルバムにあたり、およそ10年振りのリリースになるという事だけである。それなりにキャリアはあるという事か。
そんなバンドのアルバムを何故購入しようと思ったか……、これは只々「イタリア然としたダークさと邪悪さを秘めたヘヴィ・プログレッシヴ…云々」というキャッチに惹かれたからに他ならない。こんな言葉をやり過ごせる程、人間出来てはいないのである^^

音を聴かずに買う場合は「ハズレて当たり前」と思って買う事にしているが、この作品は「当たり」だったと思う。緩急の展開力も豊富で、リズム・セクションもしっかりしている。変拍子を織り込みつつ、思い入れたっぷりの巻き舌全開ヴォーカルに表情豊かなギターとキーボードが絡むという、90年代にArti+Mestieriのペッペ・クロヴェッラが主催したVinyl Magicの一群を思わせる出来だ。10年以上のキャリアがあるという事だから、まさにその辺りの流れから出て来たバンドなのかも知れない。
惜しむらくは、イイ感じに思えるパートがすぐに次の展開に移ってしまう事と、ヴォーカルの声質だ。飽きの来易い声に思える。個人的な好みの問題もあるだろうが、もう少しインスト・パートを増やしても充分聴かせる事の出来るバンドではないだろうか。寧ろ、数曲でフューチャーされている女性Vo.の方がドラマチックで、聴かせ所を心得ている様に感じる。

因みにiTunesではAlternativeに分類されていて、国内バンドHappy Familyを髣髴とさせるギターも随所にみられ、そちら方面のファンに受け入れられそうな曲もある。タイトル曲は圧巻。入手可能なら、1st.2nd.も遡ってみたいバンドだ。
(鷹&虎) 2006.10