Written by RICK
| BENT OUT OF SHAPE / RAINBOW 1983年発売 Polydoor/Universal ストリート・オブ・ドリームス/レインボー Joe LynnTurner(vo), Ritchie Blackmore(g), David Rosenthal(Key), Roger Glover(b), |
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| <虹の終焉、紫に染まり始めるリッチー> タイトル通り、このアルバムのツアーを最後にレインボーは解散する。その理由は、ご存知の通り、あの第二期ディープ・パープルの再結成が行われることになったからだ。当然これに参加するのはリッチーとロジャー。リッチーとジョーを決裂させるため、マネージャーはジョーがソロ活動へ移り始めようとしているとリッチーに告げた。これによって思惑通り、リッチーとジョーの間に亀裂が生じ、レインボーが解散してしまうことになる。ディープ・パープル再結成の話は前から度々持ち上がっていたが、いつも何らかの問題が浮き上がりなかなか決定されなかった。しかし今回は、マネージャーのブルース・ペイン等の力によって決定してしまったのである。再結成ディープ・パープルの「ノッキング・アット・ユア・バック・ドア」という曲をご存知だろうか。この曲は1991年のツアーでもプレイされた。そのときのヴォーカルは、そう、ジョーなのである。私はブートレッグで何回かジョーが歌ったこの曲を聴いたことがある。なぜか妙にフィットしすぎているのだ。調べたところ、この曲はレインボーが最後に来日していたときにリッチーが作ったもので、レインボーの面々もこの曲の存在をすでに知っていた。メンバーは「是非やろう!」と言っていたそうだが、リッチーはやろうとしなかった。後に「あのときレインボーはすでにバラバラだったんだ、あんな状態でレコーディングしたくなかった」と言っている。もし、レインボーがもう1枚アルバムを発表していたら今作を上回るほどの歴史的名盤が現れていたかもしれない。だが、このリッチーの発言からわかる通り、もうリッチーの心はレインボーになく、ディープ・パープルにあったのだ。「ストリート・オブ・ドリームス」ツアーの中盤あたりからだろうか、レインボーに悔いを残したくないというリッチーの心情であったのかは定かではないが、往年の名曲たちがロニー期、グラハム期関係なく次々とセットリスト入りされていった。「銀嶺の覇者」、「虹をつかもう」、「ロング・リヴ・ロックンロール」、「シンス・ユーヴ・ビーン・ゴーン」など、さらに好きではないといってあまり演奏することのなかった「スターゲイザー」までもがプレイされていった。そして「オール・ナイト・ロング」の再録など、自分が作り上げてきたレインボーの歴史を振り返るようなリッチーの行動から、彼にとって、やはり思い入れの強いバンドだったのであることが読み取れる。しかし、それ以上にディープ・パープルの再結成はリッチーにとって重要だったようだ。偶然かもしれないが、虹の色と同じ7枚のスタジオアルバムを残し、レインボーは解散した。全てがリッチーの思い通りに動くバンド、それがレインボーだったのだ。 <後期最高のアルバム> 恒例のメンバーチェンジ。今回はドラマーのボブ・ロンディネリがリッチー以外のメンバーから強烈に嫌われていたらしく、脱退ということになった。新しくメンバーになったのはチャック・バーギという人物。ハードロック界では活躍していなかった人物だ。ロンディネリに比べ、リズムキープが正確で手数も多い反面、パワー不足というドラマーだ。当時のライヴでは、少し軽くなった曲がある。また、彼は再結成レインボーのツアーにも参加しており、そのときはとてもパワフルかつ、リズムキープが正確な素晴らしいドラミングを披露している。当時レインボーはポップ化が進んでいたので、チャックの正確でやや軽めのドラムはサウンドにマッチしていたと思う。 前期の最高傑作が「虹を翔る覇者」ならば、後期の最高傑作は今作「ストリート・オブ・ドリームス」である。私も「治療不可」の次あたりに好きなアルバムだ。リッチーのギターはやや控えめで、ジョーのヴォーカルを全面に出したような内容の曲が多く、産業ロック路線の短い曲ばかりで、「虹を翔る覇者」や「バビロンの城門」あたりのレインボーとは全く異なった音楽性。初期の名作を作った人物と同じ人物が作ったとは思えない。確かにリッチーの歴史の中では「闇からの一撃」と同じくらい異色作となるわけだが、「ドリンキン・ウィズ・ザ・デヴィル」等で往年のリッチー節も飛び出してきたりする、素晴らしいアルバムであることには間違いはない。とても聴きやすい曲が多いので、レインボーを聴いたことのない人は、このアルバムから入ってしまっても良いだろう。多少音質がスカスカだが、曲の良さが充分カバーしてくれる。疾走曲あり、バラードあり、インストありとバラエティに富んだつくりで、40分弱という短めのアルバムだが、存分に楽しめる。 長々と語ったところで、このアルバムの良さはわからない。レインボーという固定概念を捨てて、ぜひ聴いてみてほしい。 <リッチーとの出会い> 私がリッチーを始めて聴いたのは、確か中学二年の秋だった。この頃はツェッペリンとかヴァン・ヘイレンを聴いていたように思う。私が買ったのは「パープル・ロール」という中途半端なベスト盤だ。これを塾に行く前に購入して、帰りの車でかけてみた。今思えば・・・損だった(泣) どうせベストを買うなら「ディーペスト・パープル」の方がよかった・・・とは思ってみても、もはや手遅れであるが、ともかく「パープル・ロール」がリッチー初体験であった。正直、1回、2回聴いただけではピンと来なかった。あの名曲「紫の炎」さえも聴き流してしまっていた。「スモーク・オン・ザ・ウォーター」も当時の私には「へぇ」程度であった。その後も何回か聴いてみたが、良さがわからなかった。しかし、あるときから「ハイウェイ・スター」がカッコイイと思い始めた。多分リッチーの速弾きに耳が慣れて来た頃だろう。疾走感が心地よく、速弾きと過激なアーミングに耳を奪われていた。しかし、某投票サイトでも1位となっている「紫の炎」はさっぱりだった。良さがわかったのはイングヴェイを聴きだした頃だっただろうか。そこから私はパープルによってHR/HMの世界に入っていくことになる。 父の薦めでレインボーのLDを見たりして、リッチーのプレイが大好きになっていた私は、彼のCDを片っ端から聴いていた。その中でもレインボーのアルバム「治療不可」と「銀嶺の覇者」は一番よく聴いた。私にとってリッチーの素晴らしさとは、非常に荒いアドリブ・プレイの中でふと飛び出す素晴らしいメロディと、「ハイウェイ・スター」、「紫の炎」、「スポットライト・キッド」などに代表されるキメのフレーズのキレの良さにある。また、開放弦の使い方がとても素晴らしく、ソロでアクセントをつける際に良い効果をもたらす。こうして、私のリッチー狂は進行していき、しばらくレインボーとブラックモアズ・ナイトにはまっていた。(パープルはなぜかあまり好みではないのです) ブートレッグもいくつか購入して聴いてみた。リッチーは1つのライヴでわずかだが、奇跡と言えるような本当に素晴らしいフレーズを必ず弾いていた。これはアドリブなのか、それともストックしていたフレーズなのか・・・。時には荒れて、時には神懸かり的なフレーズを編み出す。気まぐれなのかはどうかわからないが、これもリッチーの素晴らしい部分だ。 リッチーの最大の武器とは、何度も書いているようにライヴでのアドリブ・プレイ。パープル〜レインボー中期あたりは非常に長いアドリブ・プレイがライヴの醍醐味でもあったのではないだろうか。おそらくこれは完全にリッチーのテンション次第で、高いときには20分近くも延々とやっていると思うが、たいしたことのない時には5分程度で終わってしまう。確実にテンションが高い長いソロの方がリッチーの力が発揮できている。あのレインボー「オン・ステージ」やディープ・パープル「ライヴ・イン・ジャパン」のような、リッチーの神懸かり的プレイはなかなか聴けないのではないだろうか。後期レインボー〜再結成パープルあたりまでは非常に荒いプレイが目立つ。サウンドもパープル〜初期レインボーあたりまではマーシャルの歪みとストラトという比較的マイルドでBassとTrebleをカットした極太サウンドだったが、中期レインボーあたりからエフェクターと思われる強い歪みになり、後期レインボーではかなりトーンのキツイサウンドに変わった。このときあたりからは長いアドリブ・ソロもあまり聴けなくなって、手癖ばかりの非常に荒いプレイになった。スランプだったのかどうかはわからないが、決して良い状態ではなかったように思う。リッチーが復活したのは再結成レインボーあたりからだろうか。以前より格段と速くなってはいるが、リッチー節も飛び出したりして、とてもよい。サウンド面では歪みはかなり強いままではあるものの、トレブリーではないので聴きやすくなっている。 こうして現在に至るわけだが、リッチーは確実に進化してきている。彼の進化はミュージシャン生命の終わりまで続くだろう。いつまでもそんなリッチーを聴き続けていきたい。 |
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1. Stranded 2. Can't Let You Go 3. Fool For The Night 4. Fire Dance 5. Anybody There 6. Desperate Heart 7. Street Of Dreams 8. Drinkin' With The Devil 9. Snowman 10. Make Your Move |
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