† 私が選ぶ、キング・クリムゾンの名盤 Written by ぴー |
Robert Fripp (guitar) 1. 21st Century Schizoid Man (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) (6:25) |
|
まず、オープニングの“21世紀の精神異常者 21st Century Schizoid Man”に度肝を抜かれる。 |
Robert Fripp (guitar, mellotron, Peter's Pedal Harmonium, sundry implements) 1.Formentera Lady (Fripp, Sinfield) (5:20) |
|
優れたミュージシャン達の、ハイレベルな精神と技術によって表現される、幻想的な序章に先導され、ボズの美しく澄んだ歌声が哀愁に満ちたメロディーラインをなぞり始める。もう既に聴く者は、このオープニングの“フォーメンテラ・レディー Formentera Lady”から、優美で魅惑的な『アイランド』の世界に引き込まれていってしまう。 |
Robert Fripp (guitar, mellotron, devices) 1.Larks' Tongues in Aspic Part One (Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Muir) (13:36) |
|
“太陽と戦慄パート1 Larks' Tongues in Aspic Part One”は、バリのガムラン・ミュージックを彷彿とさせる神秘的なジェイミー・ミューアの世界から始まる。その空間に誘われ、心地良い陶酔感に浸っていると、枯れた音のヴァイオリンの調べが哀愁を漂わせながら姿を現す。そして、ベース、ギター、ドラムが加わり、ヘビーで奇抜なアンサンブルを構築する。目まぐるしく展開するこの曲は、クラッシックのシンフォニーに匹敵する構成力を持っている。 |
Robert Fripp (guitar, mellotron) 1.Red (Fripp) (6:20) |
|
この偉大なアルバムを発表して間もなく、キング・クリムゾンは、ついに解散してしまう。アルバム『レッド』における正式なメンバーは、フリップ、ウェットン、ブラッフォードの3人だけだが、ゲスト・ミュージシャンとして、まるでクリムゾンの同窓会に招かれたように、メル・コリンズ、イアン・マクドナルドといった懐かしいミュージシャンが参加している。この事からも私は、キング・クリムゾンの終焉を実感してしまう。 |