Creedence Clearwater Revival ★ Album Revue Written by 鷹&虎 |
スージーQ @ I Put A Spell On You A The Working Man B Suzie Q 粗削りとの評価もあるデヴュー ・アルバムだが、個人的にはその「練れていない」所に大きな魅力を感じる作品。ジョンのソウルフルなヴォーカルが印象的な1.で幕を開けるこのアルバムの聴き所は、やはりB。8分32秒にも及ぶこの曲はデビュー ・シングルとして切られているが、AB面にpart I・part IIとして両面で1曲として発売され、その人気の高さからライヴには欠かせない曲ともなった。全8曲中5曲がオリジナルだが、シングル・カットされた2曲がいずれもカヴァー曲であるのは興味深い。アルバム全体を通して云える事だが、特にレコードではB面に当たるD〜Gはジョンのブルース魂が溢れている。 オススメ度:★★★★★ バイヨー・カントリー Bayou Country @ Good Golly, Miss Molly A Penthouse Pauper B Proud Mary 日本ではデヴュー ・アルバムとなったこの2nd.アルバムが、実はレコードのA/B面と、ジャケットの表裏までがオリジナルと逆になっていた事を知ったのは、随分後になってからの事だ。それを知ってからは、CDもDから聴く様にしているが、ジャケットの印象は日本盤のオモテ─つまりお世辞にもキレイとは云い難いメンバー4人の顔の大写し─のイメージを拭い去れないでいる。トムとダグの2人なんか、エルパソの銀行を襲う一味に必ずいる顔だ!ヒット・メーカーとしての彼等を有名にしたB(後年ティナ・ターナーがカヴァーし、ヒットさせた)は勿論だが、CCRの別の一面が感じられるCとFは聴きモノ。 オススメ度:★★★☆☆ グリーン・リヴァー @ Green River A Commotion B Tombstone Shadow オープニングからCCRワールド全開のアルバムだが、良くも悪くも洗練されて来た姿が見て取れる作品。レコード時のA面トップの@A、B面トップのDEとシングル・カット曲を配し、幾分狙った感じがある。ブルースを基調にした曲は既に聴く者に安心感を与えるまでになっているが、ジョン好みのカントリー・テイストの曲も魅力的な1枚に仕上がっている。 オススメ度:★★★☆☆
@ Down On The Corner A It Came Out Of The Sky B Cotton Fields ヒット・メーカーとしての地位を確立したCCRの、これは意欲作。彼等のコンセプト・アルバム、という云い方もされる本作だが、それはレコード時にA面とB面がシンメトリーになっていた為。当時@〜DがA面、E以下がB面となっていて、@&Eがヒット曲(シングル・カットのカップリング曲)、A&Fが旧いタイプのR&R、B&Gがトラディショナル・フォーク・ソング、C&Hがインストゥルメンタル、そしてD&Iがブルースという構成になっている。ジャケット写真も、洗濯板(ウォッシュ・ボード)にたらいのベースで演奏する彼等の姿が採用されており、それまでのアルバムにはなかった「動き」が表現されている。 オススメ度:★★★★☆
@ Ramble Tamble A Before You Accuse Me B Travelin' Band C Ooby Dooby CCRのアルバムの中で最高傑作と云われる1枚。この11曲の中から3枚のシングル(6曲)がチャートインしているが、決してシングルの寄せ集めという感じはしない。妙な云い回しになるが、ある種の集中力を感じさせる作品で、様々な曲調が並んでいるにも拘わらず散漫な印象を聴き手に与えない。コンポーザー、アレンジャーとしてその評価を不動のものにしていたジョンであるが、曲によってヴォーカル ・スタイルも自在に変化させている。ハイテンションなものから、例えばEで聴かれるヘヴィーなもの、Jの様な哀愁を感じさせるもの等、ヴォーカリストとしての評価を更に上げたのもこのアルバムである。Iはマービン・ゲイのヒットで知られているが、CCRのオリジナリティ溢れる仕上がりになっている。 オススメ度:★★★★★ ペンデュラム Pendulum @ Pagan Baby A Sailor's Lament B Chameleon C Have You Ever Seen The Rain 日本では最大のヒット曲となったC(未だにCM曲に使われたりしている事からも、その人気の高さが窺える)を含むこのアルバムには、かなり実験的な側面がある。それまでの彼等があまり使ったことがないキーボードやホーン・セクションをフューチャーした曲が、斬新なアレンジと共に随所にみられるのだ。キーボードをフルに用いたDやEのドラマティックな展開はその典型。キーボードの導入はプログレ・バンドの台頭などもあって、時代の要請だった所がある。CCRがそちらへ向かっていたとは決して思わないが(明らかにその路線を狙ったIなどもあるにはあるが)、例えばGFR等もその後パーマネント・メンバーを増やしてまで導入する事になる。鍵盤は勿論ジョンの手による演奏だが、当時はホーンも彼の演奏と云われていた。然しこれはどうも怪しいらしい。4.人組みCCRとしては最後の作品。 オススメ度:★★★★☆ マルディ・グラ Mardi Gras @ Lookin' For A Reason A Take It Like A Friend B Need Someone To Hold 先述した様に、ジョン以外の2人が大きく前へ出たアルバム。然しアルバム全体を通して根底に流れているのは、ジョンの大好きなカントリー・スピリットであり、後によく云われる様になる「レイド・バック」のフレーバーもあるやに思う。にも拘わらず、統一感は全く感じられない。その意味では、「コスモズ・ファクトリー」の対極にある作品と云えるかも知れない。ジョンの心は既にここにはなく、後の2人からは「夏の甲子園の負け試合で9回に代打で起用される補欠の3年生」的なレベルの違いが伝わって来てしまう。 オススメ度:★★☆☆☆ 付 録 ライヴ・イン・ヨーロッパ Live In Europe CCR解散後にリリースされた、2度目のヨーロッパ公演('71年9月)を収録したライヴ盤。なのでこの時、既に彼等は3人組である。当時CCRのオフィシャル ・ライヴ音源は他になかった為、夢中で聴いた覚えはあるが音質は決して良いとは云えず、そもそも時間的に2枚組にするほどのボリュームはない。 オススメ度:★★☆☆☆ C.C.R.ライヴ・イン・ロンドン'70 The Royal Albert Hall Concert 私が持っているアルバム ・タイトルは上記の様になっていて、録音はロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、1970年4月14〜15日にかけて行われたライヴが音源となっている。然し、その後このデータが間違っているという事になったらしく、後からタイトルが「THE CONCERT」に差し替えられている。正しくは同年1月のオークランドに於ける収録との事だが、いずれにしても4人編成のCCRライヴである。音質も「LIVE IN EUROPE」に較べて、こちらの方が数段上。 オススメ度:★★★★☆ |