タイトル GREATEST HITTS (グレーテスト ヒッツ)
プロデューサー  ―
リリース年 1998年
セールス順位  ―
              曲    目

 1 . STRONG, STRONG WIND
2 . MAGIC MAN
3 . CRAZY ON YOU
4 . DREAMBOAT ANNIE 
5 . BARACUDA
6 . LITTLE QUEEN
7 . KICK IT OUT
 8 . LOVE ALIVE
9 . HEARTLESS
10.STRAIGHT ON
11.DOG AND BUTTERFLY
 12.EVEN IT UP
 13.BEBE LE STRANGE
 14.TELL IT LIKE IT IS
 15.THIS MAN IS MINE
16.HOW CAN I REFUSE
 17.ROCK AND ROLL(LIVE)
*曲名の前の○印は佳曲、◎は名曲であることをしめす。

レビュー内容

ベスト盤は普通アルバム紹介に載せないが、初期の代表曲が網羅されているので、曲の紹介いう意味合いであえてこのページにのせた。また、現在日本では、83年までのアルバムのほとんどが廃盤となっており、初期の名曲が網羅されたこのアルバムは貴重な音源であり、その意味でお勧めである。
 初期の曲のほうがハートらしいオリジナリティやパワーがあり、このころのハートが一番よいという人もかなりいる。
 さっそく曲を紹介しよう

1.STRONG, STRONG WIND
 これは、ダイアン・ウォーレン作の新曲(未聴)。これをいれるぐらいなら「マガジン」に収録されている「ウイズアウト・ユー」や「ドッグ・アンド・バタフライ」に収録されている「ミストラル・ウインド」をいれて欲しかった。

2.MAGIC MAN 3.CRAZY ON YOU 4. DREAMBOAT ANNIE
 はアルバム「ドリームボート・アニー」に収録されている。曲の解説は「ドリームボート・アニー」のレビューを参照のこと

5.BARACUDA
 初期のハートを代表するハードロックナンバー。これをはずしてハートは語れない。全期にわたり、ライブでは必ず演奏する曲である。当時はいやというほど聴いた記憶がある。今聞いてもかっこいい。欲をいえば、中盤の間奏のところでロジャーのギターソロをいれてほしかった。マイケル・シェンカーも真っ青というすごいやつを。
ちなみにチャートは全米11位にランクイン。なお4から8までの曲はアルバム「リトル・クイーン」に収録されている。

6.LITTLE QUEEN
 ミディアムテンポのロックナンバー、これも当時ラジオからよく流れていて、いやというほど聴いた記憶がある。今聴くと曲名には似つかわしくないような、ズンドコした野太いリズムである。いかにも70年代って感じである。

7.KICK IT OUT
 ヒットしそうな軽快なロックンロールナンバー。しかし、曲の中間部のリフが多少B級的でださい。歌詞も上品でない。KICK IT OUT!( やっちまえ!)だもんな・・・

8.LOVE ALIVE
 曲の盛り上がりかたや楽器の使い方がレッド・ツェッペリンの影響を感じさせるバラードナンバー。またアンの歌いまわし方がバッド・カンパニーのポール・ロジャースとよく似ている。「リトル・クイーン」のころのハートはいかにも70年代ハードロックの世界である。 

9. HEARTLESS
 野太いリズムと繊細なアレンジといういかにもハート流のロックンロールナンバー。アルバム「マガジン」に収録されている

10.STRAIGHT ON
 ポップでキャッチーなミディアムテンポのロックナンバー。今聞いてもそれほど古さを感じさせない。このころ(79年)になるとレッド・ツェッペリンの影響下から脱して、自分の音楽を表現できるようになったことと、当時としては都会的で洗練されたポップセンスを持っていたことをうかがわせる。チャートは全米15位。この曲と11がアルバム「ドッグ・アンド・バタフライ」に収録されている。

11.DOG AND BUTTERFLY
 70年代ハートを代表する名バラード。メロディも叙情的で美しく、アンとナンシーのハーモニーも見事である。
当時、私はこの曲をうっとりしながら聴いていた。今聞いてもいい曲である。アルバムとして70年代ハートのなかで「ドッグ・アンド・バタフライ」を一番勧めたいのだが、残念ながら日本では廃盤になっている。

12.EVEN IT UP
 なにも変哲のないハードロックナンバー。ホーンセクションを活用し、ロジャーの脱退後において自分たちなりのオリジナリーティーを追求しようとする姿はわかるが・・・。ちなみに12と13はアルバム「べべ・レ・ストレンジ」に収録されている。

13.BEBE LE STRANGE
 これも変哲のないハードロックナンバーだか、アンのヴォーカルは実にパワフルで気合が入っている。心なしかセクシーさすら感じる。ちなみに歌詞の内容は「あなたは日常では変人みたいだけど、ギターをもってステージにあがったときはかっこいいよ」というもの。これは脱退したロジャーへの餞別の意味か、また新しくリードギタリストとなったハワードのことを歌っているのか、意味深で気になる所である。  

14.TELL IT LIKE IT IS
 エー、これがハートの曲??何じゃこれっていう曲。まるでコンテンポラリーでポップスとしては悪くないと思うが、うーん・・・なお、オリジナルアルバムでなく「グレイテスト・ヒッツ、ライブ!!」に収録されている。

15.THIS MAN IS MINE
 これも、ハートとしてのオリジナリティーがもう一つ出ていない曲。方向性に迷いが感じられるのだ。アルバム「プライベイト・オーディション」に収録されている。

16.HOW CAN I REFUSE
 いわいる「低迷期ハート」の中において、この曲はわりとよい。アンのヴォーカルもパンチが効いていて、バックコーラスもよい。サウンドもシャープになり、このころから85年の「ハート」での復活の下地ができていたように思う。アルバム「パッション・ワークス」に収録されている。

17.ROCK AND ROLL(LIVE)
 ご存知、レッド・ツェッペリンの名曲。アンのヴォーカルはまさに「女ロバート・プラント」という感じである。また、ハートはライブに強いバンドだということをうかがわせる。(まっちゃん)