ロック界のスーパー・スター(ドラマー編)

下に挙げたのはロック界で一般的に「巧い」と評価され、尚かつ人気のあるドラマー達です。ここに挙げなかった中にも、ピーター・クリス、ロジャー・テイラー、ドン・ブリューワー、ドン・ヘンリーなどのようにヴォーカルもかなり上手く、そちらの方で有名な人たちもいますが、ここではあえてドラムの技量だけに絞り人選しました。また、フィル・コリンズのようにマルチな才能を持つアーチストは別項でとりあげます。

評価グラフの見方(ドラマー編)

円グラフは以下のような項目で10ポイント制により評価しています。周囲にある文字は、本来右のような項目の略です。
PERPerfomance パフォーマンス…ライヴ・パフォーマンスやファッションなど他のミュージシャンに与えた影響力。
TECTechnic テクニック…ドラミング・テクそのもので、機材の発展にともなう上手さは評価対象外です。
SPESpeed スピード…実際のスピードはもとより、どのくらいスピード感を感じるかが重要です。
POWPower パワー…これも実際のパワーより、どのくらいダイナミックでパワフルさを感じるかという印象です。
R.SRhythmic Sence リズム感…わざと微妙にずらすなどの高等テクニックは評価が高くなりますが、変則リズムを多様していてもビシッと合っていなければマイナス評価となります。


ドラマー編

プレイヤー名
ニック・ネーム

評 価

ルーツ

得意技と特徴

得意ジャンル

代表作

KEITH MOON
キース・ムーン

キース

ロックンロール系プレイヤー ドラム・セットを破壊する。破天荒で、何が飛び出すかわからないドラミング。ロック独自のドラム・スタイルを確立。 ロックンロール 「My Generation」
 The Who
「Live at Leeds」
 The Who

GINGER BAKER
ジンジャー・ベイカー

ベイカー

ジャズ&ブルース系プレイヤー 強靱な精神力と肉体を兼ね備える、持久力No.1ドラマー。ジャズ出身でテクニック的にもずば抜けていた。 ブルース・ロック、ジャズ・ロック、プログレ 「Live Cream, Vol. 2 」
 Cream
「Levitation」
 Hawkwind

MITCH MITCHELL
ミッチ・ミッチェル

ミッチ

キース・ムーン、ジンジャー・ベイカー、ジャズ&ブルース系プレイヤー 天才ジミヘンドリックスを支え続けた、幅広い許容力のドラミング。特にハイハットの使い方が印象的 R&B、ロックンロール、ジャズ・ロック、ブルース・ロック 「Axis: Bold as Love」
 Jimi Hendrix Experience
「Electric Ladyland」
 Jimi Hendrix Experience

AYNSLEY DUNBAR
エインズレー・ダンバー

エインズレー

キース・ムーン、ジャズ系プレイヤー 60年代から活躍し今も尚現役の鉄人ドラマー。職人気質で、セッション・マンでもないのに数多くのバンドを渡り歩く。 ブルース、ジャズ、ロックンロール
「Look Into the Future」
 Journey
「Whitesnake」
 Whitesnake

JOHN BONHAM
ジョン・ボーナム

ボンゾ

キース・ムーン、ジンジャー・ベイカー 重厚にしてダイナミック。ヘヴィロック・ドラミングの手本。 ブルース・ロック、カントリー・ロック、ハードロック 「Physical Graffiti」
 Led Zeppelin
「Presence 」
 Led Zeppelin

IAN PAICE
イアン・ペイス

ペイス

キース・ムーン、クラシック音楽 ロック界随一のスピードを誇り、クラシック音楽系のテクも使用。 ハード・ロック、プログレ 「Live In Japan」
 Deep Purple
「Burn」
 Deep Purple

BILL BRUFORD
ビル・ブラッフォード

ビルブラ

ジャズ系プレイヤー 地味だが繊細で確実なプレイには定評がある。プログレ界No.1人気ドラマー。 プログレ、ジャズ・ロック 「Close to the Edge」
 Yes
「Red」
 King Crimson

JIM KELTNER
ジム・ケルトナー

―――

ブルース系プレイヤー、スワンプ・ミュージック、カントリー・ミュージック ほとんどジム・ゴードンとペアで1セット的に活動。70年代のアメリカン・ロック界ではセッション・プレイヤーとして大活躍。 ブルース・ロック、カントリー・ロック、レイドバック・サウンド 「Accept No Substitute」
 Delaney & Bonnie
「Borderline」
 Ry Cooder

JIM GORDON
ジム・ゴードン

―――

ブルース系プレイヤー、スワンプ・ミュージック、ブラック・ミュージック ほとんどジム・ケルトナーとペアで活動。70年代のアメリカン・ロック界ではケルトナーと共にセッション・プレイヤーとして大活躍。 R&B、サザン・ロック、ブルース・ロック、レイドバック・サウンド、ロカビリー、ロックンロール 「I'm Back and I'm Proud」
 Gene Vincent
「Layla and Other Assorted Love Songs」
 Derek and the Dominos

COZY POWELL
コージー・パウエル

コージー、ロック界の渡り鳥

ジャズ系プレイヤー、イアン・ペイス、ジョン・ボーナム ジョン・ボーナムのパワフルさとイアン・ペイスのスピードを併せ持つHM/HR界最強のドラマー。スティック使いもマジシャン並!?超強力ツイン・バス。 ハード・ロック、ヘヴィ・メタル、ブルース・ロック、ジャズ、ファンキー、R&B 「Jeff Beck Group 」
 Jeff Beck Group
「Rainbow Rising」
 Rainbow

BOBBY CALDWELL
ボビー・コールドウェル

ボビー

ジンジャー・ベイカー、ビル・ブラッフォード、イアン・ペイス 知る人ぞ知る超技巧派ドラマー。そのカリスマ性は今もなお衰えない。
変拍子バリバリのスピード・キング。
ハード・ロック、プログレ、ブルース・ロック、サザン・ロック 「Live 」
 Johnny Winter And
「Captain Beyond 」
 Captain Beyond
「Armageddon」
 Armageddon

CARMINE APPICE
カーマイン・アピス

カーマイン

キース・ムーン、ジンジャー・ベイカー、ジョン・ボーナム 野性的なパワフルさをもつ派手なドラミング。パーカッションも得意。ライヴで真価を発揮するタイプ。 ハードロック、ヘヴィ・メタル、ブルース・ロック、ファンキー 「Vanilla Fudge」
 Vanilla Fudge
「Live in Japan」
 Beck Bogert & Appice

NEIL PEART
ニール・パート

―――

ジョン・ボーナム、キース・ムーン、カール・パーマー、ビル・ブラッフォード 荒っぽいが変拍子バリバリのテクニカル・プレーでプログレ・ハード・サウンドを生み出した。
古典文学にも精通。
プログレ・ハード 「2112」
 Rush
「Permanent Waves」
 Rush

STEVE GADD
スティーヴ・ガッド

おガッドさま

ジャズ系プレイヤー 主な活躍の場はジャズ界ということもあって、超スゴテク。クロスオーヴァー系バンドのセッション・プレイヤーとして70年代後半売れっ子だった。 ジャズ、フュージョン 「Rickie Lee Jones」
 Rickie Lee Jones
「Pilgrim」
 Eric Clapton

JEFF PORCARO
ジェフ・ポーカロ

ジェフ

ジャズ系プレイヤー、アフリカン・ビート インテリ・ミュージシャン。全ジャンル対応型ドラマー。正確無比なドラミングでセッション・マンとしても多方面で活躍した。 全ジャンル 「Pretzel Logic」
 Steely Dan
「Toto IV」
 Toto

SIMON PHILLIPS
サイモン・フィリップス

サイモン

ジャズ系プレイヤー、コージー・パウエル、ジェフ・ポーカロ 本格的なジャズから転向した確かなテクで、80年代はセッション・プレイヤーとして引っ張りだこだった。現在は技巧派バンドTOTOの一員。 ジャズ、フュージョン、AOR、ハードロック 「There and Back」
 Jeff Beck
「Michael Schenker Group」
 MSG

STEWART COPELAND
スチュワート・コープランド

コープランド

ビル・ブラッフォード、アラン・ホワイト、ジョン・ボーナム 派手さはないが、プログレで鍛えた確かな腕前でバンドを好サポートする。 ポップ・ロック、プログレ、ジャズ・ロック、オルタナティヴ 「Airborne」
 Curved Air
「Synchronicity」
 The Police

TERRY BOZZIO
テリー・ボジオ

ボジオ

ジャズ系プレイヤー、クラシック、ゴスペル、フランク・ザッパ 幅広い音楽性を持ち、抜群のリズム・センスと曲の雰囲気を壊さない繊細かつダイナミックなプレイで現在最も人気が高い。 フュージョン、ニュー・ウェイヴ、プログレ 「Jeff Beck's Guitar Shop」
 Jeff Beck with Terry Bozzio & Tony Hymas
「Black Light Syndrome」
 Bozzio Levin Stevens

MIKE PORTNOY
マイク・ポートノイ

ポートノイ

ビル・ブラッフォード、ジョン・ボーナム、イアン・ペイス、ニール・パート ヘヴィロック界の最高峰ドラマーとの呼び声が高い。恐るべき体力とバークリー音楽院で身につけた高等理論をも兼ね備える。 プログレ、プログレ・ハード、オルタナティヴ、ヘヴィ・メタル 「Metropolice Pt.II Scenes from a Memory」
 Dream Theater
「Liquid Tension Experiment」
 Liquid Tension Experiment