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| 色使いの達人。そう呼びたくなるほど、ノーマン・ムーアのカヴァー・アートは色彩豊かだ。1950年スコットランド生まれ。68年〜70年にロンドンのアート・スクールでグラフィック・デザインを勉強したあと、一時はアメリカへ渡りデザイナーとして仕事をしていたが、77年にロンドンへ戻り自身のデザイン・スタジオを設立。だが79年にまたもや渡米しMCAレコードのアート・ディレクターに就任している。 彼は特に華々しい活躍や脚光を浴びたことはないが、80年代以降現在まで常に良質の作品を次々と生み出し続けている。特徴としては、配色の巧みさがあげられるが、派手なものばかりではなく、落ち着いた大人の雰囲気に仕上げることもある。また構図もたたき上げらしく、常に安定してなかなか巧い。有名な賞などを受賞しているわけではないので、知名度はそれほど高くないが、その作品を見れば、誰もが「あ〜これか!」と気づくはずだ。 |
| もともとノーマン・ムーアの初期の作品には、ロゴやマークだけのジャケットも多かっただけに、よく見るとそれぞれのジャケットはタイトルやアーチスト名までかなり気を配っているのがわかる。 上段左端、イエスタデイ&トゥデイが再起を賭け、バンド名をY&Tにして登場した時のこのジャケットは特に印象的だった。真っ青な空に真紅の文字がくっきりと浮かび上がり、髪の毛がなびいて上昇しているように、バンド自体もこのアルバムを境に一挙にメジャーになっていった。その右にある2枚は、光と影を巧みに利用した大人を感じさせる仕上がりだ。GoGo'sを辞めてイメージチェンジを図るベリンダと既に枯れた味わいで聴かせるロックおやじジョーの魅力を最大限に引き出していると言えるだろう。上段右端のスーパートランプのものでは、綱渡りの綱をハサミで切ろうとしているというアイデアはMike Doudという人が出しているようだが、色のグラデーションによって不安定さを出すという視覚的効果は、ノーマン・ムーアならではの個性が発揮されている。 派手派手系の代表作は下段右端のバッド・レリジョン「ノー・コントロール」だろう。これだけ派手でも趣味が悪くなっていないところがすばらしい。 他の作品には、ムーディ・ブルース、38スペシャル、リタ・フォード、タンジェリン・ドリーム、ニ−ル・ヤング&クレイジー・ホース、ELO、ザ・フィクス、ゴーゴーズ、ジェファーソン・エアプレイン、パット・ベネター、ヒューイ・ルイス等々多数ある。 |