ジャケットの名盤を手がけた著名アーチスト・ファイル

File No.18
ROBERT FISHER ロバート・フィッシャー

90年代以降、オルタナティヴ・ブームの主役、ニルヴァーナやベックのジャケットを次々と手がけ頭角を現した新鋭のカヴァー・アーチスト。まだ情報があまりなく正体不明のアート・ディレクターという印象が強いが、独特のユーモア・センスとコンピューターを駆使した自由奔放なデザインで、今やベテラン著名同業者と肩を並べるほどの存在となっている。彼が一躍有名になったのは、ニルヴァーナの「ネヴァー・マインド」のジャケットで、この単純明快なユーモア・センスはひと目見たら忘れられないほどの強烈なインパクトを放っていた。その後もGeffen所属のオルタナ系アーチストを中心に、ものすごい量の作品を世に送り出している。


Nirvana/Nevermind
1991年 Geffen

Beck/Mellow Gold
1993年 Geffen

Gus/Gus
1996年 Almo Sounds

Hunk/Hunk
1996年 Geffen

Sweet 75/Sweet 75
1997年 DGC

Slayer/Seasons in the Abyss
1998年 American

No Doubt/Return of Saturn
2000年 Interscope

Billy Idol/Greatest Hits
2001年 Captol

ロバート・フィッシャーの作品は、現代人(?)らしくあまり深く考えずに見たまま楽しめるものが多い。作風も「奇想天外」という言葉がぴったりな、まったくのマイペースぶりだ。同じアーチストのジャケットでも、アルバムによってまったくコンセプトが異なることも少なくない。
また、彼の手がけたアーチストは圧倒的にオルタナ系が多いのだが、希にメタルやパンク系のものも手がけている。面白いのは下段左から2番目にあるメタル・バンド、スレイヤーのジャケット。彼のイメージするメタルとはこんな感じなのだろうかと思うととても面白い。メタル系によくある繊細で美しいイラストや官能的な写真のジャケットとは違い、このヘタウマ風ジャケットは、その中でかなり異彩を放っている。尚、HUNKのジャケットのイラストはGideon Kendallに依頼しているが、このスレイヤーの絵は自分で描いているようだ。
他の作品では、地味ながらブロンディーの一連の再発アルバムの手直しや、Swervedriver、Craig Chaquico、Murray Attaway、Banyan、Urge Overkill、Phantom Planet、Smash Mouth、that dog.などのアルバム・ジャケットがある。